私の胸の思い出
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「まさかこの私が乳がんになるなんて!!」私もこの映画のように周りの人たちに支えられて、たくさんの勇気をもらいました。女性はもちろん、男性にも、一人でも、カップルでも観て欲しい作品です。 山田邦子さん

生年月日 1960年6月13日
出身地 東京都
昭和56年5月TBSドラマ『野々村病院物語』でデビュー。司会・ドラマ・講演・執筆等の分野にマルチぶりを発揮し、平成1年から8年迄NHK“好きなタレント”調査では8年連続第1位 を記録した。 今年3月『最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学』に出演した後、乳がんの自己検診の際に違和感を感じ、その後正式に乳がんであることが発覚。2回の手術を経て癌を摘出したことを後日番組で明らかにした。
山田邦子さん
「何で私だけ?私が何か悪いことしたの?」医師から乳ガンの告知を受けて、主人公・ビンゴが叫びます。いつか結婚をして子供を産んで良いお母さんになる、という夢を持ちながら、広告会社で男性社員にも負けない、いえ、それ以上のキレ者で、バリバリと仕事をこなす、美人でカッコイイビンゴは同じように仕事を持つ女性の憧れ的存在でしょう。それが、突然の乳ガンの告知。しかも左胸全摘出と化学療法という厳しい状況。ウソであって欲しいとビンゴはコインを投げて占ってみたり…。

私もそうでしたが、乳ガンは、“もっと高年齢の女性がかかる病気”と思っていましたから驚きました。しかし実際には現在30〜60代の日本の女性の約22人に1人は乳ガン!というショッキングなデータが出ているように、若くてもかかる病気です。そして、ビンゴは映画の冒頭、自分が貧乳である事を笑い話にしていますが、「貧乳は乳ガンにはならない」という噂はウソで、大きさに関係なく、乳ガンになります。さらにビンゴは家族の他愛ない話から、親戚に肝臓癌の人がいた事も知ります。家族や親戚に何かしらの癌にかかった人がいる場合、乳ガンになる確率はより高いのです。この映画は、色々な角度から乳ガンを知り、考え、早期発見・早期治療がいかに大切かを伝えてくれます。残念ながら、乳ガンで亡くなる人は年々増えていますが、早期発見であれば、9割以上は命を落とさずにすみます。ここが一番大事なところです。

映画の中では簡単に自宅で出来る自己検診方法のシーンもあり、とても参考になります。私も始めは自己検診でした。そして怪しいと思った人は、即病院へ。そうでない人もマンモグラフィ検査ぐらいは定期的に受けましょう。それでもなかなか手術に踏み切れずにいるビンゴもついに、お人好しの精神科医のヴィが言った「君が逃げているのは、誰からとか、病気からじゃない。自分からだ!!」という言葉にハッとします。優しく声を掛けてくれたスーパーマーケットのおばさん、いつも一緒だった友人達。そもそも手術は一人では出来ないし、物語の後半は、人は支え合って生きてゆくものだと、温かく語りかけて来ます。

カッコイイビンゴは、左胸を無くしてもカッコ悪くなりませんでした。それどころか強くて笑顔の美しい女性になりました。本当のカッコ良さを手に入れたのです。女性はもちろん、男性にも、一人でも、カップルでも観て欲しい作品です。



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